私はイギリスで暮らしていますが、日本の運転免許証の更新がパンデミックのせいもあり更新期限内に出来ませんでした。思いの外パンデミックが長引いて、しばらく日本への帰国ができませんでした。
運転免許証が失効してしまった後にも、条件次第では再取得という形で復活できるのですが、だいぶ面倒だったので、今後同じようなことがあった場合に困らないように記録を残します。
私のように日本の運転免許証の更新が間に合わなかった人の参考になればと思います。
この記事では日本の運転免許証の有効期限が切れて失効してしまった場合に再取得する方法を私の体験を元に記します。
一時帰国時のため住民登録ができなくて住民票が取得できない場合の対処法も記載しています。
手続き方法は都道府県や申請時期によって異なる場合がございますので、私の記事を参考にしつつ、詳細はご自身の該当する都道府県の警察にお問い合わせの上ご確認ください。
運転免許証再取得の条件
今回の記事では「やむを得ない理由があり免許証の有効期限が過ぎてから6ヶ月を超えて3年以内、且つやむを得ない理由が止んだ日から1ヶ月以内」に免許証の再取得を申請する場合について解説します。
私の場合、海外在住(しかもコロナパンデミック期間あり)がやむを得ない理由になり、有効期限は延長措置(コロナ禍での特例)を何度かしていたので失効から3年以内、一時帰国時の入国日から1ヶ月以内に運転免許センターへ申請手続きに行くことで再取得ができました。
失効してしまった理由によっては再取得できない場合があります。
ご自身の滞在する都道府県警察の免許センターへお問い合わせください。
参考までには警視庁のリンクを置いておきます。
運転免許証の有効期限が過ぎてしまった方へ(失効手続等) 警視庁
やむを得ない理由の証明
やむを得ない理由があったことを証明する書類が必要です。
海外に滞在・居住していたことが理由の場合には、海外に滞在していたことの証明として、パスポートの出入国のスタンプが証拠として利用できます。
もしパスポートにスタンプが押されていない場合には、前回出国時と今回の入国時の航空券で証明できます。
それもない場合には、出入国在留管理庁から出入(帰)国記録を取得する必要があります。
申請に必要な書類
- 有効期限切れの免許証原本
- パスポート(出入国のスタンプがある場合のみ)
- 戸籍謄本
- 住民票or滞在証明書(+滞在証明書筆者の身分証明書)
- パスポートサイズの顔写真2.4x3cm(申請用*免許証に乗る写真ではない)
- 手数料
--以下該当者のみ--
- 眼鏡等
- 海外で取得した運転免許証 ←*理由後述
住民票がない場合
私は滞在市区町村で1年未満の一時帰国では住民登録を許可しないというように言われたので、住民票がありませんでした。
そのような際には"滞在証明書"を滞在している場所の責任者(実家なら親、ホテルなら支配人など)に書いてもらうことで対応できます。
滞在証明書は都道府県の警察のホームページからフォーマットをダウンロードできます。
また、滞在を証明する人(つまり代理人)の身分証明書類も申請時に持っていきます。
保険証などは原本と言っていましたが、運転免許証に限り表裏のコピーで良いそうです。
手数料
手数料の内訳は以下の通りです。現金払い。
*地域や時期により異なる場合がありますので滞在先の都道府県警察でお確かめください。
- 試験手数料: 1種目毎に1,900円
- 講習手数料: 500円〜1,350円
- 交付手数料: 2,050円
試験手数料
試験手数料は実際に学科や実技試験をしない場合にも支払います。
普通、中型、大型、二種などの種目毎に追加で手数料がかかります。
講習手数料
講習手数料は違反点数などによって異なります。優良ドライバーは500円です。
また、講習の時間も違反経験者、初回更新者などは長くなります。
申請の流れ
運転免許証再取得に必要な書類が揃ったら各都道府県の免許センターへ行き申請をします。
再交付の受付時間は各免許センターによって定められているので、その所定の時間内でしか受け付けてくれません。
該当の免許センターに事前に問い合わせて時間を確認してください。
免許センターでの申請の流れを私が行った際を例に以下に解説します。
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- 1機械にて"申請用紙"と"登録カード"を取得
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機械に失効したお手持ちの古い免許証を挿入し、電話番号とパスワードを入力します。パスワードはその場で4桁の数字のものを考えて登録します。
"申請用紙"と"登録カード"という紙が発行されるので古い免許証と共に受け取ります。
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- 2"申請用紙"の記入
- 機械で取得した申請用紙には既に名前や住所などは記載されているので、質問事項の欄を記載します。
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- 3申請書類の確認
- "申請用紙"と持参した必要書類一式を窓口の係員へ渡し、必要書類は揃っているか、また再交付可能かの確認をしてもらいます。
- この際に古い運転免許証は回収されました。
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- 4試験手数料の証紙を購入
- 証紙販売窓口にて試験手数料用の証紙を現金で購入します。
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- 5適性検査(視力検査)
- 再交付用適正検査窓口に証紙を持っていき、視力検査を受けます。機械を覗き込むタイプの視力検査でした。
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- 6”運転免許証受理書”の貼り付いた”申請用紙”を受け取る
- 視力検査後にこの運転免許証受理書を受け取るまで、申請書類の受理と内容の登録に時間がかかるため、30分ほど待たされました。
- この際に講習時間と講習手数料が言い渡されます。私は優良ドライバーだったので講習時間30分の500円でした。
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- 7講習手数料と交付手数料の証紙を購入
- 証紙販売窓口にて講習手数料と交付手数料用の証紙を購入します。
- それらの証紙たちは⑥でもらった"運転免許証受理書"に貼り付けます。
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- 8免許証用写真の撮影
- 写真撮影ブースにいる係員に”運転免許証受理書”の貼り付いた”申請用紙”と"登録カード"を渡して写真を撮ってもらいます。
- 写真撮影は流れ作業でやっているので一瞬のうちに終わるのですが、撮影ブースの入り口に小さい鏡があり多少見た目を整えることができました。
- 写真撮影ブースで"申請用紙"は回収されました。”運転免許証受理書”のみ返され、講習を受ける部屋番号を伝えられました。
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- 9講習を受ける
- 講習を受ける講義室に行き、講習が始まるのを待ちます。ある程度人が集まってからやるので15分ほど待ちました。
- 交通安全の動画を観て、スタッフの交通安全に関するお話を聞いて終わりました。
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- 10新しい免許証の受理
- 講習が終わるとすぐに同部屋内で新しい免許が受理されました。”運転免許証受理書”と引き換えに新しい免許証をもらいます。
- 最初に登録したパスワード (登録カードに記載されている)を利用して、免許センター内にある専用の機械上で本籍地を確認できます。登録カードは念のため安全な場所に保管して置くと良いでしょう。
海外で取得した運転免許があれば得
海外で取得した運転免許証があり、且つその免許証取得日が1年以上前の場合、再交付でも初心者扱いにならないそうです。
通常、運転免許証の再交付の場合には更新ではなく新たな免許証を発行するため今までのステータスがリセットされて初心者扱いになり、初心者マークをつける義務や次回更新までの期間が短くなってしまいます。
しかし、1年以上前に海外で取得した現地の運転免許証を持っている人は、前の日本の運転免許証のステータスが引き継がれて、前がゴールド免許(優良)であれはゴールド免許(優良)のままになり、次回の更新も5年後となります。
海外の運転免許証は原本でなくても、写真を見せるだけでも大丈夫でした!
私は申請書類の確認を窓口でしてもらっている際にスタッフの人に海外の運転免許証を持っているか聞かれて、原本は携帯していなかったのですがスマホに写真データがあったので、それでいけました。
まとめ
私のように海外で暮らしている人は失効してしまって更新を諦めている人もいるかも知れません。
私ももう失効してしまってだいぶ時間が経ってしまったので日本の運転免許証は破棄しようと思っていましたが、再交付という形で復活できました。
特に日本で車両の運転をする予定がなくても、運転免許証は身分証明書として大きな役割があることに今回の一時帰国で感じました。
何かに登録したりログインしたりする際に毎回本人確認を尋ねられるけど、一時帰国中の私には住民票も健康保険証もないし公共料金のbillもないし、パスポートでは身分証明書として認められないし、、新しい運転免許証を取得するまでは身分を証明することが出来ずに困りました。
提出書類が多くて結構面倒ではありますが、手数料もそこまで高額ではないのでやる価値はあるかと思います。
でも結局5年に1回更新期間中に更新手続きができれば一番良いですね。
在外邦人にとって免許の更新はそのためだけに日本に一時帰国を強いられて煩わしいですよね。